ガバナンスと人材育成

こんにちは、郡司守です。

  • 神戸製鋼所によるアルミ製部材などのデータ改ざん
  • 日産自動車で無資格者が完成車検査
  • 2011年のオリンパスや15年の東芝の不祥事

こんな事件が、後を絶ちません。

企業の将来を担うガバナンスについてわかりやすく解説し、強化するためのヒントをお伝えします。

ガバナンスと人材育成

今騒がれているガバナンスとはなんなのか?ガバナンスについて、調べてみました。

ガバナンスとは何か?

組織における統治のこと。
例えば、問題を抱えている企業は数多くありますが、その中で特に多いのが、命令系統が不明瞭なために組織の動きがバラバラになり、その事が企業全体に悪い結果をもたらしているという現象。
それを是正することを「ガバナンスの強化」というようにガバナンスという言葉を使います。
統治のこと。『ガバメント』とは対照的な統治として位置づけられる。
ガバメントは政府が上の立場から行なう、法的拘束力のある統治システムである。
一方、ガバナンスは組織や社会に関与するメンバーが主体的に関与を行なう、意思決定、合意形成のシステムである。
このガバナンスの意味をもとに、経営学の分野でも、「ITガバナンス」や「コーポレートガバナンス」という言葉が使われるようになった。
これらは、株主や経営陣による企業管理、統治という意味合いも含まれてはいる。だが、企業の利害関係者(株主、経営者、従業員、取引先など)の主体的な作用による、意思決定、合意形成のシステムが、本来の意味に近い。出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について
調べてみる限り、企業統治のこととして書いてあります。
そして、今回考えるガバナンスは、内部統制に関するガバナンスです。

なぜ、不祥事は起きたしまったのか?

  • 神戸製鋼所によるアルミ製部材などのデータ改ざん
  • 日産自動車で無資格者が完成車検査
  • 2011年のオリンパスや15年の東芝の不祥事

このような不祥事が後をたたないのは、「赤信号みんなで渡れば怖くない」的な考えが、どこかにあるのではないか?と考えられます。

さらに言えば、「つじつまの合う書類が有ればOK」「わからなければ OK]というようなお役所的な考えが企業にはびこっているのではないかと考えられるのです。

日本人の特徴である真面目さの勘違い!

協調性があり、勤勉である日本人の特徴は、「真面目さ」というところにあると考えられる。

面倒なことは起こさず、協調的に話し合いながら、進めていうことが大切だと考えられている。

しかし、ここにきて、真面目さがアダとなっている。

それは、法を犯していることに関しても、面倒なことは起こさず、協調的に話し合いながら、進めていってしまうのです。

残念ながら、こういう組織、大企業が日本の中には、まだあるのではないかと考えられます。

そして、もう一度、個人個人が真摯に対応すれば、今の組織体ではなく、新たな組織ができるのではないかと私は、思います。

個人が主体的に関与するガバメント

個人が積極的に関わりながらも、コンプライアンスができ、かつ隠し事のない組織ができることが必要です。

しかし、そのためには、組織内でのコミュニケーションが重要になる。

軍隊式のコミュニケーションがいまだに残る組織において、今後は、カウンセリング式やコーチング式のコミュニケーションが必要なります。

なぜなら、自分で考えて行動できる個人が育たなければ、常に監視下のもと内部統制をしなくてはいけないのです。

しかし、自分で考え行動できる個人を育成するためには、答えを渡すコミュニケーションではなく、考えて行動できるコミュニケーションが重要になるのです。

ガバナンス(内部統制)を強化するコミュニケーション

カウンセリングから見るコミュニケーションの方法

1.話を聴く (相手の話をさえぎらず、心から耳を傾ける。 話の内容だけでなく、言外に込められた気持ちを読み取る。)

2.受けとめる (話の善し悪しを決めつけず、深呼吸をして受けとめる。 「あなたは-だ、-すべき」と言わない。)

3.問いかける (相手の考えを深め、具体的にする「オープン・クエスチョン」問いつめない。質問をする前に、その意図を説明する。)

4.返答する (自分を主語にして話す。「自分はこう思う、こう感じる、 こういう体験があった、自分だったら-する」など。)

このようなカウンセリングをベースにしたコミュニケーションが取れることで、真摯な対応のできる個人が育つのだと思います。

このような人材育成ができるとガバナンスを強化できると考えられるのです。